妻から別れを切り出されていて、占ってほしいという男性の依頼で易占を立てました。(30代のご夫婦でお子さんはいません)
夫について占って出た卦は、兌為沢と沢水困
妻について占ってでた卦は、水火既済と火風鼎
「火風鼎」の鼎は、三本足の鍋です。男女関係の易占でこれが出たときは、「三角関係」が隠れているのですが、ご主人に聞いたところ「自分にはそれは無い。妻の方も無いと思うが、はっきりとはわからない」というお返事でした。
「火風鼎」にはまた、鍋の底のものを全部捨てて新しくやり直すという「過去清算」の意味もあるので、奥様は夫婦関係を解消して新しい人生を歩き出したいのでしょう。
奥様をマヤサイクルでみたら、2022年が白の音13で、2023年が青の音1。まさに変化のタイミングです。
「水火既済」が示す通り、奥様の中ではもう結論が出ているようですね。
奥様はどうして別れたいのでしょう。
ご主人の言葉では、
「自分の仕事が不規則で、彼女の希望や期待に応えてあげられない。そんなことが続いて何度かケンカしてそのたびに話し合いをしたが、今は別居している。僕(夫)にこれ以上無理をさせるのは辛いからと、離婚届を送って来た」
とのことでした。
「無理をさせるのが辛い」と言いながら、別れたくないという夫と無理に別れようとする奥様には別の理由もありそうです。
それについてその場で占うと「離為火」四爻を得ました。
「突如其れ來如。焚如。死如。棄如」
「離為火」は、男女関係は難しい時にでる卦です。しかも四爻なので、奥様はかなり激しく感情的になっています。(本当に他に好きな人でも現れたのか?)衝動的になっていますが、良いことには思えません。
実は「火風鼎」も四爻で、
「鼎足を折る。公の餗を覆えす。其の形渥たり。凶」
新しく出直しても、結果はよろしくないと思われます。
そう言いましたら、ご主人
「だったら、やっぱりひきとめないといけないですよね!」って、優しいですね。
お話の全てに奥様と別れたくないという気持ちが溢れてました。
ご主人を占って出た「兌為沢」
悦びを表すこの卦が出たら基本的には楽しくて良いのですが、「兌」には口、言葉の意味があり、男女関係で言えば「コミュニケーション」「話し合い」場合によって「口論」を意味します。
問題が起きた時ほど誠実な話し合いが大切です。
ただ、奥様のほうは「何も話すつもりはない」と言って会ってもくれないそうです。会いに行こうとすると拒否される。それでは解決にはなりませんね。
ご主人は自分の気持ちを伝えているようですが、奥様がそれを受け取らない。その時点で詰んでいます。
話し合いとは自分の言いたいことを言い合うのではなく、相手の伝えたいことを聴き合うこと。
納得するしないは別にしても、ちゃんと聴くこと。
それすらできないなら、夫婦関係を続ける意味は無いのではないかと、そう思いました。
また、兌為沢や離為火のように同じ卦が重なるのを純卦(八純卦)と言って、「2度あることは3度ある」「同じことを繰り返す」意味もあります。
今までも何度か話し合い(?)をして、それでも別居してここまでこじれたのであれば、今回何とか引き止めたとしても、また同じようなことを繰り返すと思われます。
ご主人の沢水困は上爻でした。
「葛藟に困しむ。于に臲ごつ。曰く動けば悔ゆる。悔ゆる有って征けば吉」
「沢水困」は「行きづまって悩み苦しむ」ことについて説かれた卦で、まさに今のこのご主人の状態でしょう。
そんな中この上爻は、ツルに絡みとられたように苦しみ、動けば悔やむことになりますが、その後、進んで行くなら吉だと言っています。
今の執着から自分を解放して、気持ちを切り替えていくことで吉。きっと良いことが待っています。
まだ若いのですから、新しい出会いもあるかもしれません。
手相の結婚線も、30手前の線よりも40才過ぎての線の方がはっきりと長くて良い線でした!
ご縁あってわざわざ鑑定にいらしてくれた人の望む結果(別れずにすむ方法を聞きたかったのだと思います)を語れなくて、申し訳なかったのですが、彼が幸せになることを心から願っています。
T様
このブログを読むことがあるかどうかわかりませんが、ご縁があったら届くと思い、鑑定の時に話したことはあまり頭に残ってないと思うので書いておきます。