そのYさんは私の元部下で、私が会社を辞める頃には同じ職種の同僚となっていましたが、私が退職してしばらく経ったころに、ある仕事を依頼してきました。自分の担当する企業でのセミナーを5万円でやって欲しい。ついては、資料を作って送って欲しい。
具体的な依頼だったので、いくつかのやり取りの後パワーポイントで資料を作成して送り、その返事を待っていました。
するとそこからプッツリ連絡が途切れてしまったのです。
メールに返信なく、電話をかけても出ず。着信履歴は見ているだろうに反応なし。思い切って会社の電話にかけたときも「席を外しております」とのことで折り返しはありません。
そのあたりでなんだか嫌な予感はありました。
セミナーは中止になったの?
それにしてもなんの連絡もないとはどういうこと?
気にはしつつも日々にかまけて忘れかけていたある日、昔の同僚と会食の機会があり、私とYさんの共通の知り合いに尋ねてみました。
「〜というような依頼を受けたまま連絡がないんだけど」
「それ知ってるけど、Yさんが自分で話していたよ」
「えーー?!!」
そんなバカな。
私に依頼して、資料作らせておいて、それを持って自分が講師になってしゃべったの?
そんなことができるものなの?
私の驚きぶりにその同僚も、
「会ったとき詳しく聞いてみる」
ということで、数日後に連絡がありました。
「やっぱりYさん、自分でやったって。でも、美鈴さんの資料使ったけどあまり評判が良くなかったから連絡できなかったんだって。そう言ってた」
えーーーーー!!!
最初に聞いたときの何倍も驚き、そして怒りました。
私の資料が良くなかったから連絡できなかっただと?!
だったらちゃんとそういえばいいじゃないか!
自分がしゃべれば私よりも上手くやれると思ったのか?!
5万円はどうした! ←結局これ
と、いろいろな思いが一度に頭の中を駆け回り、結論として、「Yめ!!絶対に許さん!!」となったのです。
後日Yさんが電話をかけて来た時「アンタとはもう口もききたくない」と言うだけ言って切りました。
私も相当に「喧嘩上等」な性格でした。
しかしながら開運アドバイザーとして勉強し運気を上げ続けているうちに気づきました。
「許す」ことが自分を幸せにする。
許せない人がいると、自分の気が毒される。
自分のために許そう!
「Yさんを許します」
毎日10回お風呂の中で言いました。
2週間くらいでもういいやという気になりました。
そして、信じられないかもしれませんが、その後から私の開運アドバイザーとしての仕事がどんどん増えたのです。本当です。
許してしまうと上の出来事は、けっこう恥ずかしい話です。
資料、評判よくなかったんだ。
私が講師をしてもダメだったかもね。
Yさんが代わりに恥をかいてくれたってことか。
「口もききたくない」とか言っちゃった自分恥ずかしい!ひーっ 恥ずかしい!もう忘れよう!
そんな感じで、私は昔のことで嫌なことはさっさと忘れるようにしています。
私の屋号は「imacoco(いまここ)」と言いますが、これは「今ここ」がすべて。過去に拘らず「今ここ」を大事にしようと思ってつけました。
と、ここで肝心なことを付け加えます。
「許せ 許せ」と言ってますが、「今ここ」で酷い目に遭っている人、いじめにあったりパワハラやセクハラを受けたりしているひとは「許す」必要ないですよ。然るべきところに相談するなり逃げるなりして、まずはその状態から脱してください。
そして、その出来事が過去になったときに許して忘れるのです。
最後に懺悔すると、私自身も許して欲しいことがたくさんあります。
昔の私は喧嘩上等でしたし、ぶっちゃけ管理職としては問題ありでした。
営業部長時代、数字の出ていない部下を応接室に閉じ込めて罵詈雑言浴びせたこともあります。(その頃、応接室は仕置き部屋と呼ばれていました)
今ならパワハラで、一発退場よ。
その当時の部下が今の私をみたらどう思うか?
このブログを読んだらどう思うか?
あの女がこんな殊勝なことをいっても信じられない。良い人ぶってるんじゃないよ!
とか怒るかな? 怒るよね。
その怒りはごもっとも。
それをなんとか、ぜひとも、捨てて欲しいです。
許して!!
お互いのため!(苦笑)
人は変わります。
変われます。
私も変わりました。
まだ③に続く